溜息の沼

愚考

キングコング〜髑髏島の巨神〜 考察

ただひたすらに素晴らしい傑作。もう今年はこれだろ!って言いたい。
怪獣映画の素晴らしさを詰め込んだ「作り手の愛」が見て取れる作品でした。
ネタバレなので後述しますが、ED後のパートがとても良い。先人へのリスペクトと挑戦状みたいで、僕はかなり好きです。

ただしサミュエル、あなたが出ると僕は何故か笑ってしまう。



ネタバレ




冷戦時代、人工衛星が打ち上げられはじめ、宇宙からの撮影が可能に。
そこで未確認巨大生物研究機関モナークが政府にかけあい傭兵と兵士を雇って常に嵐に覆われた髑髏島へ調査に行きます。

そこで出会ったのは島を守るキングコング
案の定部隊は壊滅。

島を脱出するために生き残る兵士達。
コングを倒すことだけを考える無茶を犯すサミュエル。
30年前にこの島へ墜落し、島民と生き延びた元空軍。
過去に巨大生物に襲われ、巨大生物の存在を公表したい学者。
地球の地下には空洞があり、そこに本当の地球の支配者がいると思ってるメガネ。

まぁこんな奴らの事なんてどうでもいいです。
ただひたすらにデカい生物達の戦いと存在を見てほしい。言葉など不要ッッッ!!


さて、ED後のパートでは、「他にも巨大生物がいる…」と明かされます。そこにはゴジラキングギドラのすがたが……



はやくも続編に期待ですね。
デカい、強い、かっこいい。これらが好きならはやく観てほしいです。


怪獣映画が好きならぜひとも。

では〜

観たけど感想を書いてない映画

ぶっちゃけ書くほどの内容か?という映画がちょこちょこあります。

が、世間では人気なので一応書いておこうかな?
ってことでほんのすこーしだけ感想を書いておきます。新社会人なのでもっと映画を見る暇がなくなると思うと悲しいです。

…金が入ってきて、ようやく映画をたくさん観れると思ったら今度は暇がないとは悲しいですね。



ラ・ラ・ランド
アカデミー賞ってこともあり、さすがというべき映画。ただ僕にはあんまり刺さらなかった。
それもこれも全て、監督の前作「セッション」の影響が大きい。
セッションという、あまりにも素晴らしい物を作ってしまったが故に、その後の作品が肩透かし感をくってしまったというべきでしょうか?それを差し置いてもラ・ラ・ランドはいい映画なのですが……これも不思議なもので、人は比べてしまう生き物です。

さて、セッションとは違い今作はジャズ。
ジャズという音楽と音楽のぶつけあい、それを擬えた人の心と心のぶつけ合いが心をアツくさせてくれます。
また、「夢を追い芽が出ない者」と「夢を諦め、成功した者」の対比がまた良い感じで、見る人に重なる部分を見出してくれます。さぁ、あなたはどっち?


ひるね姫
高畑充希さんが好きなので、せっかくだからと鑑賞。アニメだしハズレることはないでしょ!と思ったのですが……


まぁ…こういうこともあるよねって感じ。これを傑作と呼ぶには躊躇いがあります。
何が悪いのか?わかりやすい起承転結に敵、後を引かないさっぱりとした単発らしいエンド。

なにもかもか普通。本当に普通。感動なんてない。
何か一つ、尖ったものが欲しかったです。

てゆうか夢世界と現実世界のリンクをきちんと説明してください。全然しっくりこないしなんやねん、と。

桃太郎モチーフな設定は割と好きです。べつに桃太郎じゃなきゃいけないってことはないのですが、せっかくなら桃太郎じゃなきゃいけなかった理由とかあると、また魅力があったんじゃないかなあと。
岡山県名物きびだんごに擬えただけなら辞めてしまえそんな設定。




とりあえず言いたいことは言えたしこんなもんで。
では〜

サバイバルファミリー 感想

矢口史靖監督の最新作を一足遅れて見ました。
矢口監督といえばウォーターボーイズスウィングガールズが有名ですね。
僕もこの作品が好きで、今回も矢口監督ということで足を運んだ次第です。
見終わって見ると、とてもいい映画だったと思います。僕は家族ものに弱いんだぁ、、、。
ウォーターボーイズのような爽やかさ・爽快さはないんですが、優しさに溢れた映画だったと思います。家族が恋しい、、、。

さて、内容はと言いますと「電気が突然なくなった世界で生き残る家族の物語」です。
こういった時にどう生きるのか?そんな内容だと、滅亡ものなんかはメッセージ性が強かったり、人類への警鐘なんてのが強調されるんですが、今作はそんなものはありません。
家族の絆が温かい、それだけでいいそれがいい。

最近は名監督の微妙な作品が記憶に新しく、不安はあったのですが今回はマジあたりでした。


簡単なネタバレ。


冴えない父、普通の主婦、スマホばっかりいじってる兄妹と、あんまり仲が良くない家族。
ある日、電気もガスも電池も、何もかもが使えなくなります。
このままでは生きていけないということで、東京から祖父のいる鹿児島へ向かいます。
そんな旅の途中で出会う人たちと支えあい、家族間の絆を取り戻すお話です。
3〜4ヶ月かけ、なんとか祖父の入り鹿児島へ。
そこで電気はなくとも、支えあい生きる家族。

2年ほど生活していた日のある朝、ふと目が覚めるパパ。なんと電気が戻って来たのです。
東京に戻り、たくましくなった家族にはもう喧嘩なんて起きません。
どうやら電気が世界からなくなったのは「太陽フレア、もしくは彗星の影響」だったそうな。
つまるところEMPだったってことですね。
大変な思いもしたけど、家族の絆は深まった。。。というお話でした。

特筆して書きたいことも伝えたいこともないのでこんなとこで。
ただ観てほしい、それだけです。本当に良かった!ありがとう矢口監督!

では〜

ミス・ペレグリンと奇妙な子供達  考察

9/3から公開しましたティムバートン監督の最新作。
ティムバートン監督といえばシザーハンズやナイトメア・ビフォア・クリスマスといった有名作を作り出す名監督ですね。
僕も監督の作品が大好きで、今回も絶対見ると期待していました。


しかし、いざ見終わると割と微妙、、、。
独特の「少し不気味だけど、優しい世界観」は健在で、そこらへんはさすがといったところです。
しかし、ストーリーはというと、正直陳腐なものでした。ふつーによくある感じ。ここだけが残念。
今回描きたかったのは主人公の勇気?それとも異能を持つ子供達の成長?そこらへんが曖昧でした。
ここはひとつ「異能があろうと、子供は子供。普通の子供と同じく成長する」みたいな感じとしてテーマを捉えました。

さて、今回はループが物語のキーです。これがまた厄介で、下手したら話が破綻しかけています。ここは後述で考察しましょう。




簡単なネタバレ。
主人公がある日おじいちゃんの様子を見に行くと死んでました。
で、おじいちゃんは異能と暮らしていたと主人公に話していたので、それを頼りにある島へ。
そこには異能の子供達が。
さて、ペレグリンは一日のループを作り出せる異能です。
彼ら子供達はそのループ内で1943/9/3を繰り返し生活していました。
祖父の死を不審に思う主人公は、犯人であるバロンという男が犯人だと突き止めます。
しかし2016年から主人公を追跡していたバロン、43年のループを見つけてしまいました。
バロンたちはループの力を利用し、不老不死を目論むグループで、ペレグリンを狙っています。
また、彼らはホローというふかしの化け物であり、人間に戻るため異能者の目を狙うものたちでもあります。
バロンに襲撃され、ペレグリンは敵の本拠地へ。子供達は43年のループ内でホローに襲われます。
ホローが見える異能の主人公の助けで子供達はなんとか撃退。ペレグリンを助けに行きます。

ブラックプールについた主人公たちは異能を駆使して彼らを撃退。バロンも死にました。
そして主人公と子供達は別れ、別々の時代へ
バロンが過去で死んだことにより、死ぬはずだった祖父も生き返り、主人公は安心。訪ねて全てを話すと、「ループをたどり会いに行け」と言います。
主人公は世界中のループをたどり無事、子供達と再会しましたとさ。終わり。


さて、ここからはループの考察。見た人向け。

バロンを倒したので、祖父が死ぬことはなくなりました。
しかし、子供達が帰ったのは43年だとすると、この時代にはまだバロンがいますよね?なんも解決してなくね、と。
もしかすると、子供達がブラックプールに来る前に、2016年に出たのかも。
でもそうすると、彼らの別れ際は「子供達が」ループを通って去って行くのです。
「彼らは43年に帰った」と見るのが普通でしょう。
また、一日のループも何時から何時というのも名言されてません。もしかすると別にループしてないのかも、、、?名前がミスリードしてるだけ?
そうとするならば、巻き戻りの描写も納得がいきます。ただ爆撃から逃れるためだけのループ行為であって、一日を繰り返す意味はない的な。
じゃあなんでわざわざ危ない43年9・3を繰り返すんだ?というね。


さて、話を戻すか。
仮に、ブラックプールでループを通った先が現代だとしたら?
もう祖父は死んでいるのに、バロンを倒したところで取り返しはつかないですよね?つまりバロン退治は現代ではありません。
ブラックプールでループを通っている以上、43年でもない。そもそも主人公はどうやって現代に帰ったの?
てか祖父が生き返ったということは、祖父が死んだ世界線は?況してやその世界線の主人公が祖父の生きてる世界に来たところで、その世界の主人公は?

などなど、こういった時間改変モノにはついて回る設定が、この映画にはない!少なくとも言及されていないのです。
僕も書いててワケわかんないです。誰か説明してくれ〜〜モヤモヤする。
どうせやるなら君の名はとか、簡単な時間設定にしてほしい。もしくは描写を増やして。


ただ見るぶんには普通。しかし、シュタインズゲートまどマギといった、「ちゃんと練られたループもの」を齧ったことのある方はモヤモヤすると思うのでおすすめしません。
ぶっちゃけ金を払って見る価値があるのかも怪しい。


まぁたまにはティムバートン作品でも、こういう時もあるか!ということで

では〜

何者  考察

一足遅れて映画「何者」を見てきました。
なんというか、「ヤスタカを見てきた」ぐらいのことしか思いつかないと思っていたのですが、思いの外よかったのでこうしてキーボードを叩いている感じです。
こうして考えると、最近は邦画がなかなかよいと感じます。まぁ本来「邦画(洋画)だから」なんてのはいけないんですが、好みの偏りなので許して下さい。
最近はゴジラバクマンと決定打が続き、僕の中の邦画イメージもよかった。今回の何者も素晴らしかったです。
もちろん真田十勇士とかも見てますが、まぁ書くほどのことないので割愛。ただ「邦画もいいねー」ってのをいいたかっただけ。

さて、この何者ですが、就活を通した大学生の話。
最初は「就活なんて狂っている」っつー社会風刺映画かと思いきや、そんなことはなかった。もちろんその色も濃く描写されているんですが、そこが本質ではなかったと思います。
飽くまで就活は主人公の内面を最終的に出していくためのファクターであって、いってみれば代えのきくものなんですねー。
じゃあなんで就活がテーマに盛り込まれたのか?
僕は「歪んだものに歪められた人間」をみました。
僕も就活してたのでなんとなくこのおかしな現象に何度も疑問を持ちました。もちろんなんとかなりましたが、、、。
この作品の主人公はそんな歪んだものに歪められた、誰しもにも起こりうる問題だと感じます。
就活が上手くいかず、イライラして周囲に当たったり、、、そんな皆の「あるある」を拡大したのがコレなんじゃないかなーと。

じゃあさらっと内容を。
主人公は就活生。ふとしたことで同級生やその友達と就活を一緒に頑張ることに。
しかし主人公は上手くいかず、親友や想い人が内定を決めていきます。
それもそのはず。主人公は就活2年目なんです。親友はダブって5年生だし、想い人も留学していて5年生だったんです。
そんな主人公は諭されながら、自分の小ささと向き合いながら、今日も就活に赴く。


短いですか?でも全編の内容がこれで事足りるぜ!!
ここからは軽く補足。
主人公は周りのことを小馬鹿にしていて、でもそんな周りのことが気になりまくる人間なんです。
他人のことなんかホットケーキ〜とか思いますが、まぁそんな人間もいますわな。
で、そんな周りを見下す性根は隠すんです。ツイッターの裏垢で周りを馬鹿にし続けるわけですわ。
これがバレて、それがきっかけで彼は少し変わります。もちろんそんな簡単に人間は変わらないし、もしかしたら彼は何も変わってないかもしれない。ただ省みてはいるはず。ザ・セカイ系って感じ。

実はこの作品、人によってはかなり心に刺さる作品かもしれません。
ネットの情報だけで世の中知った気になってる方、自分だけは周りの凡愚とは違うと思ってる方。あなたはどうですか?あなたの周りは?

僕はそんな人間でした。もしかしたらまだそんな人間かもしれません。
だからこそこの映画は刺さりました。心のうちにモヤモヤしたものを打ち込まれました。
自分の事を「大きな世間のうちの矮小なもの」と感じず、ぜひ見てみてください。
そして何度も見て「人としてより良くあろう」と考えてみると、この映画のよさに気づくかもしれません。
見るたびに、キャラの視点を変えて見てみるのもいいかもしれませんね、この作品には少数のキャラながら、いろんな個性と感情が渦巻いてます。そんなところもいいところです。

では次回の更新までサヨウナラ。


僕は何者なんでしょう?w

広告を非表示にする

グランド・イリュージョン2 ネタバレ

始まりましたnow you see me 2。
無印がとっても好きで、この続編はとても楽しみでした。
本作の凄いところは「構成」と「演出」だと思います。一つ一つのマジックや動きに意味があり、それがのちになって一気にフィナーレへ続いていく。本当に考えぬかれた脚本構成だと思います。
そしてそれぞれがマジックというエンタメを忘れることなく、見ているこちらを楽しませてくれる。
マジックを題材にした映画って僕はあんまり知らなくて、覚えているのもヒュージャックマンのあれくらいです。
でも今作を見ていると「もっとマジックが見たい」「騙され続けたい」と思えるんですよ、こんなマジック映画他にありますか?

さて、今作の敵はダニエル・ラドクリフです。ハリーポッターでスターへと上り詰めた彼ですね。
ハリーポッター以降、久しぶりに見たという方も多いと思います。
まぁ他作品でも主演してたんですけどね、ホモ映画で。

ダニエル・ラドクリフが!!!ホモ役で!!!

あれはなかったことしましょう、僕も騙されました。彼が好きだからといって見るもんじゃない。


もう一人、前作から引き続きジェシー・アイゼンバーグが続投です。
彼もものすごく好きでして。ソーシャルネットワークなんてのは名作中の名作ですよ。
でも彼を知った映画は「イカとクジラ」でした、あの可哀想な長男役には僕も憂を覚えました。もうこのから演技派みたいなとこはあった、、、?



さて、ネタバレでーす。

前回の事件から姿を消していた4H。秘密結社アイからの指令もなく、でも何かしたい彼ら。
前作のヒロイン、ヘンリーも今回はいません。そこで新たなメンバー・ルーラを迎えオクタ社の企みを暴露しとうとします。
計画も順調に進み、オクタ社が「顧客情報を闇市に売る」という暴露をする寸前でシょーは何者かにジャックされてしまいます。
で、なんとか逃げ切ろうとするも、気づけばマカオに。敵の催眠でマカオまで眠らされ捕まっちまいました。

さて、マカオで待っていたのは裏社会から世界を動かそうと企むウォルターという人物。そしてマッキニーの弟。
彼はオクタ社の社長を目の敵にしていて、それを出し抜きたいと考えています。
そこで、「どんな情報も抜き出すチップ」を盗んでこいと彼らに命令します。
ダニエルたちも死にたくないので、渋々ひき受けました。

4人はなんとかチップを盗みますが、ウォルターにただ渡すのも癪。そこでダニエルはアイに連絡をとり、これを渡すと言います。


一方ディランはというと、4Hとのつながりがバレ、逃亡していました。
そこへ刑務所にいるサディアスから連絡が。自分を牢から出せ、とのことです。
親の仇を捕まえたのに、また出すのは癪ですが、4人のためディランはサディアスと共にマカオへ。

しかしマカオへ着くと彼は雲隠れしてしまいました。
ですがダニエルと再会できたディランは、ここでチップの存在を知ります。
ウォルターはチップを取りに来ましたが、ディランが機転を利かせてダニエルを逃がします。
ディランは抵抗しますが、まもなく捕まってしまいました。
すると、彼の前にはアーサーが。
なんとウォルターの親父だったんですねー。
これは復讐だと告げると、ディランを海に沈めてしまいます。

が、なんとか脱出したディラン。ダニエルたちに抱えられ、戦いを決意します。


さて、彼らはネットで「ロンドンででかいことをやる」と宣言しました。
チップにより悪事をバラされることを恐れたウォルター、4Hとディランを追うFBIが大晦日のロンドンに向かいました。

とびきりの規模とトリックで、観客とウォルター、FBIを騙しぬいた4H。ウォルターたちは捕まり、FBIからも逃げおおせました。

さて後日、アイのメンバーと合流した4H。
そこにはサディアスの姿が。
彼曰く、ディランの自分に対する復讐は検討違いで、彼とはパートナーで、今回の一件も彼が大きな働きをしていたことがわかりました。
さて、彼らが次に悪事を暴くのは、、、、


ってな感じでした。トリックの内容や場面は端折っていただきました。むしろそこを見に行って欲しいので。

豪華なキャストと華麗なマジック、ぜひ前作と合わせて見ていただけたらと思います。マジで最高ですので。

夏に見るべき映画はもうないかなー。

君の名は。にどこか納得できない方へ。

先日、「君の名は。」について記事を書かせていただきました。たくさんの方に見ていただきありがとうございます。

しかし、少し思い至ることがあり、また記事を書かせていただきます。

まず前提として、僕は新海誠が大好きです。なのでそんなフィルターがかかっている以上、良作に見えてしまうのは仕方がありません。
ですが、今作はあまり気に入らなかったというのが本音です。
いや、確かに面白い。とても好きです。だけど心の隅ではどこかモヤモヤとしたものが残っています。

というのも、「新海誠らしくない」という思いがあるからだと思います。
歴作を見ていて思うのは、主人公が褒美もなくカタルシスを超えているということです。
幼いながらも愛する人と別れ、その愛を乗り越え、一歩大人になっていく。それが新海誠作品でした。
悲恋というか、報われない恋というか、それが僕が好きになった理由なのかもしれません。
S・キングを好きになった理由も同じ感じです。誰も救われない、幸せになれない。僕はそんな退廃的な結末が好きです。
もちろん、作品内の世界でも、長い目で見ていけば主人公は幸せを見つけるかもしれません。
しかし、僕は描かれている結末こそがその作品であり、その先は妄想でしかないと考えています。

つまり、「君の名は。」はハッピーエンドであり、新海誠らしくないというのが、僕の中で手放しで絶賛できない理由なのです。

新海誠作品が全国の映画館で見れて、テレビで取り上げられて、多くの反響を呼ぶ。
それは新海さんにとっても、ファンにとっても喜ばしいことです。
しかし僕は、
カップルが「君の名は面白い!」なんて言っていることにすら、映画館に人が殺到することにすら、納得がいかないのです。

もちろんそんなのは自由です。言わずもがな。
誰が何を好きになろうと、そんなのは本来知ったことではないのです。
僕みたいなこじらせた野郎は、人の評価すらも気にくわない。そんなケツの穴の小さい人間ってだけす。

話を戻しますか。
じゃあ「ハッピーエンドの何が悪いの?」という話になってしまうんですが、ハッピーエンドが嫌いなわけではありません。
新海誠作品にハッピーエンドは似合わない、と言いたいのです。
本作が全然別の方の作品なら文句はありません。素晴らしいことだったでしょう。

ですが、僕の中の新海誠像とは噛み合わないのです。だからこそモヤモヤしているのです。
たとえ過去を変え、お互いに生きることができる世界になったとしても、あの二人は再会すべきではなかったような気がします。
秒速5センチメートル」や「言の葉の庭」がそうであったように、今作もそうであって欲しかったのです。

僕は庵野監督が好きです。作品に込められた謎や演出が好きです。
僕はフロム・ソフトウェアのゲームが好きです。断片的に語られるストーリーや世界観をつなぎ合わせ、その全貌を考えるのが好きです。

僕にとって今作は、そんな彼らが僕の嫌いな「不治の病に冒された彼女との最後の思い出」的な作品を作るようなものなのです。
いや、さすがにそこまでは言いませんが、そんな感じです。
全国的に売り出す「商業的」な面があったのはわかります。もしかしたら新海さんはいつも通りするつもりだったかもしれません。だが売るためにやむなくこうした。そんな背景があるかもわからない。

しかし僕はわがままで勝手な消費者です。自分にとっての理想を追求する消費者の鑑です。
だからこうしてmacをバンバン叩いてるわけです。



さて、話をぐるっと変えますか。これ以上は何も生まない。
みなさんの中や周囲にも僕みたいな方はいませんか?
君の名は。」は面白いはずなのに、新海誠が好きなはずなのに、どこか釈然としない気持ちをお持ちの方は。
きっと僕だけではないのです。
アニメ映画が大々的に放映される、そんないい時代になったなぁと嬉しく思う反面、どこかモヤモヤした感じ。

きっと僕らは寂しいのです。
自分だけが知っていた、推していた漫画がアニメ化で大売れした。
自分だけが好きだった歌手がタイアップで人気者になった。
嬉しいことじゃありませんか、ファンなら喜ぶべきなのです。
「応援し続けた甲斐があった」と手放しで喜ぶべきなのです。
しかし僕らはわがままな消費者です。独占欲が顔を覗かせて、その喜びを邪魔するのです。


本当に生きづらい性分ですね。