溜息の沼

愚考

バードマン・エイプリルフールズ 考察

お久しぶりです、半年ぶりにかきます。
というのも、この半年間はかなり忙しく、しかし充実した時期でした。映画にもいけないほどに。。。

忙しいのはいいことですよね、きっと。急がば回れなんていいますが回っている暇があれば手を動かしたほうがいい。回って回って目がまわったら元も子もありません、目をまわすのは飲み過ぎた時だけで十分。

まぁちょこちょこ映画を見にはいったんですよね。バンクーバーの朝日とかミュータントタートルズとか。でもね、どっちもブログに書くほどの映画じゃなかった。メッセージ性も特に感じず、「ふーん」みたいな感想もでなかった。映画を見た後って、だれかと感想を共有したいとか、なんか言いたいとかあるもんですが、特になかった。。。

んじゃ、今回みたエイプリルフールズとバードマンはどうだったか?

・・・ちょっと言いたいことがある。

軽くネタバレしときますか。


エイプリルフールズなんですが、期待以上でした。群像劇といえばそうなんですが、うまく絡み合っていて、踊るレジェンドシリーズを見たかのような完成度でした。
そして何よりも泣けた。家族愛とかマジでやめてくれ涙がとまらないコンタクトがズレる!!
監督の石川さんですが、リーガルはハイの演出をやった方だそうで。
なるほど、この人はこんなこともできるのか。と。今後名前もどんどん」出てくる方かもしれません。
作中、リーガルハイにつながる(といっても登場キャラが出てくるだけ)ファンサービスもあり、楽しめました。
作中では「嘘も時には奇跡を起こす」という言葉がベースになっており、話も大体そんな感じ。笑いもあり涙もありで、見事な映画だったとおもいます。
嘘つきは誰だ、なんて銘打ってますが、結局全員嘘つきなんですよね。エイプリルフールだけじゃなく、日ごろから。しかし、他人を傷つける嘘をついている人やそうでない人とか、みんな思うところがあって嘘をついているんですよね。そんなことは昔から言われてますが、改めてここで言いたい
「嘘も方便」

考察なんですけど、特にないんですよねぇ。
しいてあげるならば。。。
「占いのばぁさんが、嘘をついているうちに、その嘘が本当になるようになった」ですかね。
本当に霊能力のあるバァさんなのかもしれないし、偶然なのかもしれない。
一番の謎キャラであり、スパイスでした。

ってことで、この映画はオススメします。

だけど石川さんホモネタすきだなぁ、、、リーガルハイで味をしめちゃったかな?
やり過ぎは簡便です。



さて、本命のバードマンですが、面白いけど好きじゃなかった!
編集小見戸はいえ、1カット映画を作るのはよほどの労力だったでしょう。
ところどころ演出が気に食わなかったですが、、、



さて、ネタバレを。

過去にバードマンという映画でスターになった落ち目の俳優リーガンですが、名を売りたい、もう一度スターになりたとブロードウェーミュージカルの監督脚本主演をつとめます。しかし災難続きでプレビュー公演も事故ばかり起きます。しかも頭の中で、もう一人の自分が責めてくる。もうボロボロなわけです。
いろいろあって、本公演では自分に打ち勝ち、壇上で自殺未遂です。
まぁ生きててよかったねなんて終わり方で上手くいかなかった娘との関係も。ミュージカル批評家のおばさんも「本当に体を銃で撃つなんてやるじゃん、スゲーよ」ってんで大成功万々歳!なハッピーエンド。

なんて映画じゃないよこれは、、、業が深い映画でした。


リーガンは超能力がつかえましてね、空を飛んだり浮いたり、物を念力で吹き飛ばしているんですよ。最初は「本当に使える」なんて思って見てたんですが、たぶん全部妄想。
そう思いいたったのには、途中空から飛んで帰宅シーンのことです。なぜかタクシーのおじさんが帰宅したリーガンを追って金を払えと怒鳴り込んでくるわけですよ。
まぁ頭の中でもう一人の自分と会話しちゃうくらいですからね、全部妄想でしょう。
そして、その自殺未遂のおっさんが、窓から飛び立とうとするんですよ。
娘が病室にくると部屋にもトイレにもいない。窓が開いている、まさか、、、
しかし娘は窓を覗いた後、顔を上げて笑うんですよ。ここで暗転、おわり。

娘もヤク中病院出身のマリファナ常飲ですからね、マリファナ吸った直後で狂ってた。もしくは、親父が死んだのを確認して喜んだかだと思います。
リーガンも飛び降りる瞬間に、もう一人の自分に「サヨナラだな」とか言ってますし。。。
しかもパトカーの音まで聞こえてんだからこれはもう、、、ねぇ?

もちろんただの考査湯です、普通に飛んでいってハッピーエンドかもしれません。


そんでまたこの映画、メッセージがド直球。
「はでな映画の世界にもどれ、そうすりゃニキビ面のオタクが喜ぶぜ?」みたいな、「おまえらどうせ派手な映画しか興味ないんだろ」と言ってますからね。これをぜひもっと多くの人に言ってくれ!
本当にそんな奴らばっかりだから、図星にしてやってくれ!
、、、派手な映画も面白いから見るけどね、ぼくはこんな自分を批判されたいんです。
他にも「映画の役者ごときがこのミュージカル劇場で監督脚本主演なんて傲慢だわ」みたいなのありますが、この映画を作った人はどれだけ批判がしたいんだ、と。言いたいことを言いまくりさすがに挑戦的過ぎですよ!
たぶん、それを言っちゃうくらいだから、自己批判のできる、迷えるひとなのでしょう。すご。


ここまでかきましたが、やっぱりきらいですわ。面白いけども、、、
面白い=好きではないんだなと改めて感じました。
(嫌いだな~。。でも、悔しいけど面白いな」ってな感じ。なんでも好き好きいうほど脳死したくないものです。

まー。ベン・スティラーのLIFE!が好きな人なら見れるんじゃないですかね?
とりあえず、僕の中では「面白いけど嫌い」な映画がこれなので、、、。
自分との葛藤とか妄想とか、似てないこともないかも?


誰も幸せにならない終わり方、すきだけどね!


見といて損はないはずです、アカデミー賞が云々言ってますし~(アカデミー賞映画なんてろくなもんじゃないですが


ではでは~



あ、去年の映画館鑑賞本数、45本でした。もうすこし!