溜息の沼

愚考

打ち上げ花火 下から見るか?横から見るか?

久しぶりにここに文章を載せます。
あまりにもお粗末な内容だったので、レビューというより愚痴です。

既に過去映像化してるので、今回はわざわざネタバレしません


そもそも見たいと思った動機から僕が間違っていました。
「シャフトだから」「大根仁だから」そんな理由で見たのがそもそもの間違いである。

アニメーションを活かした演出も乏しい。シャフトである意味がこの作品にはない。
脚本もそうだ。大根仁に書かせる意味もない。

まず、タイトルが気にくわない。
正確にいうと、「このタイトルをつけたなら、その意味を考えて欲しい」である。

というのも、「下から見るか?横から見るか?」なんて問いかけをしてるのに、その答えがあまりにもチープ。
なおかつ、そこに本筋が繋がる要素もない。
タイトルの時点でこの作品は死んでいた。

シャフトである意味がない。
シャフトといえば「物語シリーズ」や「魔法少女まどか⭐️マギカ」で、他のアニメ制作とは違った演出で有名である。
しかし今作にそんな要素はない、あまりにも平凡で、退屈なアニメーションだ。

この作品で何を伝えたかったのかわからない。
これは僕の理解力が低いというのもあるが、これでもそれなりにテーマや意図を考えてきている。
が、今作には何も感じられなかった。
「少年少女の一夏の経験」なんてテーマなんだとしたら、目も当てられないし、そうであって欲しくないとすら思える。

流行りに乗ったなら、それを使いこなして欲しい。
今はタイムリープもんが流行っている、これは事実だ。
そしてクリエイターは、これを使いこなし、かつ自分の色を付け足さなければいけない。
昨年の「君の名は。」から「タイムリープ」「アニメ映画」が流行りだした。そのどれもが、要素を足してそれだけでは終わらないように工夫していた。
今作にはない。ただ時間改変、世界改変が怒るよくあるものだった。
そういう意味では、これはタイムリープものではなく、世界改変ものだったのだろう。
が、その世界改変の要素もふわふわしていて捉えきれていない。
世界改変のための道具の出所も不明で、結局なんなのかがわからないまま終わる。
1本の映画で完結できないなら、使いこなせないなら、やめてしまえ。

エンドも気にくわない。
あれは世界改変がなかったことになったのか?それとも改変後のままなのか?
もっと言うと、夏休み前なのか?夏休み終了後なのか?
二人は駆け落ちしたのか?していないのか?
投げっぱなしでは視聴者が満足しないぞ!

そして投げっぱなしで終わるなら、視聴者がその後を想像できるような演出をしてくれ。
制作側は全容を把握しているから納得できるかもしれない。
でも、初見の視聴者が置いてけぼりだぞ。

主人公の演技がひどい。
菅田将暉くんは確かにいい演技をする。
しかしそれは実演している時だけだ。声だけの演技には、声だけで演技するノウハウがあるものだ。
もちろん、下手だからってキャスティングを変更することなんてできない。
その点は承知している。

だが、人気の俳優だからってキャスティングして、彼の名を利用したように感じてしまいファンとしても彼がかわいそうである。

誰に向けてこの作品を作ったのかがわからない。
オタク向けに作るなら、そういう作りをしろ。
一般向けに作ったなら、そういう作りをしろ。

ターゲットは誰?作品の意図は?誰が得をして、何を想定してこれを制作したのか?
あまりにも見切り発車、あまりにも稚拙、そしてあまりにも駄作である。
企画した人間が、本当に何もわかっていないのがよ〜〜くわかった。
こんな駄作だったら、クライアントは普通「作り直せ」と言うだろう。(もちろん妥協はあるだろうが)
でもそれすらも感じられなかった。
見る目のない人間が、ネームバリューで制作陣かき集めて、「これでいいやろガッハッハ」と踏ん反り返ってるのが眼に浮かぶ


言いたいことはたくさんあるが、もういいや。
お金と貴重な時間を無駄にした、それだけの話です。




見なくていいです。以上